愛知県名物「あんかけスパゲティ」

私が住んでいる愛知県で、自信を持って他県の人に勧められる名物は「あんかけスパゲティ」です。



「あんかけ」だからと言って、決して「小倉のあんこ」がスパゲティのソースに入ってるわけではありませんよ。



「あんかけ」の正体は、片栗粉でトロミの付いたソースのことです。ソースの味は、店によって様々ですが、一般的には、トマトベースに、コショーを強く利かせたピリカラ味となっています。



そして麺もまた特徴的です。決して、髪の毛一本分の硬さを芯に残した「アルデンテ」の茹で加減ではありません。しっかりと芯まで茹でられています。それも、流行の細麺ではなく、2ミリ以上の極太麺なのです。



さらに、その極太やわらか麺に、大量のラードをぶっかけて、炒められているのです。それが何とも言えないコクがあって美味しいのです。食べた後には、麺から染み出た大量のラードが皿に残ったりするのも、また特徴的です。



あんかけスパゲティは、おしゃれなイタリア料理店で、おしゃれな雰囲気で食べるものでは決してありません。サラリーマンが、昼の食事時に、喫茶店や専門スパゲティ店でがっついて食べるものです。でも、そんな飾り気のない庶民の味が長い間愛されたのか、地元の代表的な名物となっています。